Bang & Olufsen のオーディオキャビネット
最近修理をしたBang & Olufsen のオーディオキャビネットです。
一目で80’sとわかる直線的でポップな色使いのキャビネットで、向かって左のラックにはLP盤レコードを斜めに収納できるようになってます。
この会社はデンマークで1925年に創立されたオーディオメーカーで、
製品の最大の特長は、デザインが非常に優れていることです。先進的な機能及び操作性と融合したそのデザインは、オーディオにおけるインダストリアル・デザインの代表的存在として高く評価されていてます。
これまでに18製品がMoMAのパーマネントコレクションに選ばれています。
このレコードキャビネットのように、過去においては近未来的なデザイン傾向が強く見られました。
合板を使って作られていますが、分厚い塗装のため見た目はプラスティックのように見えます。劣化した塗装面を再塗装しました。
分厚い板が使われていますが、レコードラック部分の端が45度に切断されていて、1ヶ所だけ尖ったエッジがある事が、全体にシャープな印象を与えるアクセントになっています。
デザインとしてはこれでいいのですが、耐久性で言うとこの尖ったエッジは、物がぶつかると尖っているがゆえに簡単に欠けてしまうという問題があります。
この修理でもこのエッジ部分の角が欠けていて修理しました。
実用性を最優先したり、デザインのために耐久性を犠牲にしたり、修復や修理をしていると、デザインと製造の裏にあることが色々と垣間見れます。
このキャビネットは完全に修復されて元のコンディションに近い状態で使えるようになりました。
ミッドセンチュリーデザインのビンテージ家具を販売している
HAPPO DESIGN GALLERY さんで扱っている家具です。
個人的にはライセンス生産された新品のモダン家具より、エージングのきいたビンテージの家具に魅力を感じます。
ミッドセンチュリー:2012年02月14日